『ROLLY’S ROCK THEATER』を300倍味わう為に~発狂寸前!? パンドラの箱をあける謎解き宇宙旅行への扇動~


洋楽と歌謡曲のさまざまなコードを分解し、脳内マッシュアップ、それを瞬間冷凍パックのようにレコーディングができる、ギタリスト兼シャンソン歌手のROLLY(52歳)

『ROLLY’S ROCK CIRCUS 70年代の日本のロックがROLLYに与えた偉大なる影響とその影と光』
からたった1年で、続編となる
『ROLLY’S ROCK THEATER 70年代の日本のロックがROLLYに与えた偉大なる影響とその光と影』
をエレキトリックバースト!!

前作が、日本ロック血肉化への道程であったのに対して、
今作では、歌謡曲とロックの境界線が、より曖昧なグラデーションで塗りつぶされている。

ロックだと思いきや歌謡曲と思いきやロックと思いきや歌謡曲と思いきやロック・・・。

どうやら我々は、ロックマトリョーシカのクレムリン超迷宮に入り込んでしまったようだ・・・。

「そこは真っ暗何も見えない」

さぁさぁさぁさぁ、いざ、逝かんっ!!
Rolly司令官が幾重にも張り巡らした、めくるめく歌謡ロックシアターの謎解き宇宙旅行へ‼

注意*このロックンロール・トリックが解けたとき、あなたはきっと発狂します。


 

①燃えろいい女

ロック御三家の世良公則・原田真二・CHARは、基本はロック魂を宿しながら、歌謡曲的にもヒットを飛ばすといった、狭間で勝負をしていたお方たち。
この世良公則の曲は“資生堂ナツコ”とのタイアップもあり大ヒット。このCMを抜きには語れない楽曲であろう。

今回Rollyは、ステレオタイプ的ロックンロールを、よりディコラティブに演出している。
印象的なシンセサイザーのリフは、故小川文明氏が弾いてるかのようだ。

 

②1978

こちらは、Rollyの最新曲だが、モチーフとなったBowwowの「Foxy Lady」に曲想が似ている。
当時はまだ、HR/HMというよりグラムロックやブギロック風でキッチュな感覚だ。

こちらは近年の山本恭司とのライブ映像。大阪ラグタイムブルーズ風のアレンジがとても味わい深い。

近年Rollyがパフィーに提供した「秘密のギミーキャット ~うふふ 本当よ~」にも通じるご機嫌なグラムブギロックアレンジだ。

 

 

③てぃーんずぶるーす

世良公則同様、ロック御三家のひとり原田真二の楽曲。
ライナーではマークボランが引き合いに出されているが、中性的なルックスと相まって当時の日本でグラム感覚を体験させてくれる貴重な存在だった。
(まったく関係ないが、偶然にもしばたはつみと共演しているこの映像は貴重だ)

ちなみT.Rexの「THE GROOVER」を1997年にRui・Rolly・松本淳の3名でQueenの「誘惑のロックンロール」風に演っている。
19年間その変わらぬ姿勢にただただ感服のちわきまゆみ。

 

④Automatic Pilot

キース・リチャーズが好きなお酒Vodka Collinsがバンド名の由来。
日本語ブギロックの名作としてマニアックな選曲ながらも、Rollyは原曲に忠実なアレンジ。
グラムロックが嫌い・クイーンとか大嫌い・ストーンズが大好きな硬派なロックオヤジも、これならイケる??

また、英国バブルガムブギ―の最高にキッチュでモンドなMUDにも通じる響。これはそのままRollyサウンドである。

Vodka Collinsのフロントマン、アラン・メリルは「I love Rock n Roll」の作者としても有名。

 

 

⑤可笑しな世界

こちらも1972年という早すぎた時代のオーパーツ的なメタ・サイケ・ギターサウンド。
その耳触りは、あんぜんバンド・はっぴんえんど・四人囃子と同等のアトモスフィアを宿していたのではないか。

イメージとしては、目ん玉の飛び出た緑色のキノコのモンスター達が笑いながら、追いかけてきそうな曲だ・・・。

 

 

⑥銀の指環

財津和夫率いるチューリップが、デビッドペイトンのパイロット級に、煌びやかなビートリーサウンドを量産していた時代の代表曲。
これまた「私のアイドル」以来20年の時を経て、Rui・Rolly・松本淳の布陣で録音に成功。
※元チューリップのドラマー松本淳氏の魔法のドラムポップグルーヴの考察はこちら。

こちらチューリップによる、パイロット「マジック」のカヴァーが素敵すぎるので、一発、貼っておくぜっ!!

⑦ハレソラ

森園脱退を受け、第二期四人囃子の幕開けとなった軽快なナンバー。
0:55~1:00あたりのギターフィードバックが、Queenの「Brighton Rock」を彷彿とさせる。


また、変幻自在なギターバトルでは、氏が師と仰ぐエンジェルのギタリスト、パンキー・メドウズを彷彿とさせるプレイを炸裂させている。

 

 

⑧いとこの結婚式

原曲はフォークパンクな“赤い”感じの楽曲を、今回Rollyは見事にブギロック風にしている。
原曲のカッティングギターなどは、実はグラム風だ。Rollyの鼓膜フィルターを通すと、かくもグラム風になるものかと感心。

ちなみに、スカンチン・ウェディング・ディズニー風ミュージカルオペラ「HAPPY WEDDING」もお忘れなく。

 

 

⑨あやか市の動物園

「かくれんぼ~はいからくち」「はないちもんめ」に続いて3曲目のすかんち~Rollyの公式な、はっぴいえんど録音作品。

本作の新曲「1978」内にて、

“あの人とギター奏でてる~♪”

とRollyは歌っているが、その人の一人が、鈴木茂であることは間違いはない。

 

 

⑩雨上がりの夜空に

全ての日本ロックファンのカリスマ、忌野清志郎&仲井戸チャボ麗市の黄金コンビが生み出した名曲。ブルーハーツでいう所のヒロト&マーシーのような絶妙なコンビネイションだ。
Rollyはパンク風を捨てよりグラム・ブギロック路線で自己のアイデンティティをぶつけている。

「やるじゃんローリー」 と、天国の清志郎が、あのかすれ声で笑っているみたいだ。


ちなみにRollyはインタビューにてこの曲は、UFO の「Only you can Rock me」のリフにインスパイアを受けていると語っている。

 

 

⑪香り

さあ、本作のハイライトはこの曲と言っても過言ではないくらい、原曲の持つ原子的な荒々しいロックダイナミズムアトモスフィアの逆噴射を、より忠実に、否それ以上に再現している。Rollyの加納秀人リスペクトの賜物だ。
驚くべきは、この青春ツンノメリロックンロールを52歳のRollyが演っているという、その事実。そのパワー。

ワタクシの性であるが、外道の「香り」が「We Will Rock You (Fast)」のリフ・スピード・ドラムの切り込み、すべてにおいて通じてしまうのである。
脳内で同次元で響くのだ。ブライアン・メイと加納秀人が、入れ替わったらいいんじゃないかと思うぐらい。

また加納秀人的ギター音像としては、石間ヒデキの『書を捨てよ街へ出よ』での煙が立ちこめるサイケデリックギターもRollyで聴いてみたい。

更に欲をいうと、JAシーザーの「煙草極楽浄土」も、ジャパニーズガレージサイケロックサウンドとして、グラム歌謡ではないが、Rollyのギターで聴いてみたい楽曲のひとつだ(懇願)

 

 

⑫黒船 (嘉永六年六月四日)

前作でもRollyがとりあげたサディスティック・ミカ・バンド。
今作は最後にギターインストのワンダー高中正義作品でとても抒情的に締めくくられている。

僕は、今回、初めてこの曲を聴いたのだが、最初セバスチャン・ハーディーかと思ってしまった。


もしくは、フォーカスの「Tommy」も想起させる。とにかくRollyのギター名演だ。
次回作ではもう、日本とかじゃなく、世界中の楽曲で、めちゃくちゃに演って頂きたいと願うばかりだ。

 

 

 

・・・さぁ、さぁ、いかがでしたでしょうかぁ?
あなたには、歌謡ロック・パンドラの箱をあける鍵のトリックが、解けましたでしょうか?

有名・無名・ヒット曲・誰も知らない曲などなど、Rollyの鼓膜フィルターに濾過されて、生まれ変わったブギロック・グラム歌謡ロックの数々。

その無限のロックパラドックスには、多くの発見、驚愕、感嘆が渦巻いている。

Rolly司令官が幾重にも仕掛けたロックお化け屋敷の、
無限ループ連鎖の底なし沼を前に、茫然自失とたたずみながら、
ただただ、歌謡曲とロックンロールの地平を乗り越えた先人たちの苦労に
感謝の思いが汲めども尽きぬ泉となって、滾々と沸き上がってくるのだ‼

「レッツゴー、マイギター!」

全てのロック少女少年たちよ、この道に全軍、総決起で、続いてこうではないか。

そう、君はもう、パンドラの箱をあける宇宙の謎の一部分を知ってしまい、すでに発狂してしまったのだから・・・。

God Gave Rock And Roll To You

2016.08.16 varuba

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