アル・ジャーディン『ポストカード・フロム・カリフォルニア』極上のBB5スピンオフは、アルとカールが繋いだファミリーの絆。

極上のビーチボーイズ・スピンオフ『Postcard from California』を聴いている。

本作は、数年前に、アル・ジャーデンがひっそり(?)とリリースしていた、彼のソロ・キャリア初のアルバム。

長年、ビーチボーイズの屋台骨として活躍してきたアルなので、もっとソロ・アルバムを出してもいいはずなのに、以外にも今回が初のアプローチ。

控え目な、あくまでわき役としての彼の人柄がにじみ出ているような、タイトル通りアルの住むカリフォルニアから届いた個人的なポートレートのような、そんな、こちらの気持ちをほっこりさせてくれる、優しいアルバムだ。

特筆すべきは、やはり「ドント・ファイト・ザ・シー」だろう。

ビーチボーイズで未発表曲だったこの曲には、なんとカール・ウィルソンのボーカルがフューチャリングされている。

さらに、ブライアン、マイク、ブルース、アルのBB5ファミリーが声を重ねているのだから、たまらない!!

デニスがいないまでも、磁気テープの上で、ファミリーが再結成した夢の一曲となっている。

この曲が作られたのが2010年。

2012年の奇跡のビーチボーイズ再結成への布石となったのは、間違いなくこの一曲だったんだろう。

カールの残してくれたボーカル音源を元に、メンバーの中で一番控え目なアルが、
我の強い、マイクとブライアンを繋ぎとめて、バラバラになったビーチボーイズ達を再び、集結させたのではないかと、ついつい憶測してしまう。

カールとアルの、絆のリレーに勝利の女神が微笑んだからこそ、2012年の奇跡の再結成につながったんじゃないかと――。

過去のビーチボーイズ作品の中でも、「ループ・デ・ループ」なんていうブライアン・ウィルソン真っ青のシンフォニックなサウンドも作っているアル・ジャーディン。

今作は、ビーチボーイズファミリーのソロアルバム郡の中でも、一際輝く本作は、過去と未来を繋ぐエポックメイキングな一枚なのだ!!!

2012年9月吉日 Varuba

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