奇跡のパワーポッパーVenus&Mars ~そのメロディ、そのハーモニー、そのメッセージ~


とびっきりイカした奴らが飛び出した!
90年代も終わりにさしかかった今、74年デビューみたいな音で業界に宣戦布告!!
(デビューアルバム『パワーポップパラダイス』ライナーキャッチより)

このブログをご覧頂いているポップフリーク諸氏は、
「ハーモニカル」「甘酸っぱい」「メロディアス」な音楽が大好きだと思います。

15年ほど前の日本にエリック・カルメンとジェリーフィッシュの遺伝子を受け継いだ“Venus and Mars ”という、奇跡のパワーポップバンドが、千葉県に存在した事をご存知でしょうか?

Venus and Mars は、
Vo・作詞・作曲の内田稔氏の、類まれなる楽曲センス
ギター小野寺智氏のブライアンメイ的ギターアレンジ
それらが、奇跡の融合を果たした、世界に燦たるパワーポップバンドなのである。

一枚のフルアルバムと、三枚のマキシアルバムを残して、惜しまれながら解散してしまった彼ら。
残された貴重なマテリアルを聴いて頂たい。
その類まれなる、詩的センスと、職人的サウンドメイキングが、お分かり頂けると思う。

それでは、順を追って―――

「Glamorous_Man~TVスターの悲劇~」
デビューアルバムの一曲目。バグルズを捩りながらも最初のハーモニーで一発で撃たれてしまった。僕とV&Mの運命の出会いの曲。


「Goes On」

なすがままじゃだめだよ~♪マーザマーリーアーー♪ ハッとするフックがいっぱい。ラズベリーズやスパークス的センスも盛り込んで、デビューAL二曲目でお腹いっぱいにしてくれます。


「Harmony」

“なつかしいあのメロディ♪わすれないあのフィーリング♪”
“煌いた僕の好きな~♪あのハーモニー♪アーアーアー♪”
これは本当の本当に名曲です。Venus and Mars よみがえれっ!!!


「思い出は夢の中で」

こちらもデビューアルバム収録の名曲。内田氏のボーカルは高音に行くにつれて温かく響く。ここまでやさしくファルセットを出せるVoを僕は知らない。“まだ若かったあの頃の僕らには大切な物がなんのか本当は知らなかった♪” 内相的な彼らの詩的センスの良さも大事なポイント。


「歓喜」

彼らのデビューAL「パワーポップパラダイス」の中で一番クイーン的アプローチを展開した楽曲。
歓喜という曲名を良くメロディとアレンジに展開できていて◎ ギターソロのかっこ良さは危険領域!!

 


「Our Love~僕等の世界~」

“やっと僕らは巡り会えました♪”
人と人の出会いを感動的に綴っている1stアルバムをしめくくる大曲。クラシカルなアレンジも素晴らしい。
ヴィーナス&マーズの再結成ライブの一曲目はこれで決まり!!?

 

「Connection」
“君には僕が僕には君がいつも必要なんだよ” 彼らの才能が頂点に達するセカンド「レッドパープル」一曲目。
whoへのオマージュなんて吹っ飛んでー。貴重なPVをご覧ください。

 

「redpuple僕らの時代」
“最後にはきっと夢をつかめる筈さ”
この曲、ギターアレンジのテンションの切りかわりなど、本当にギターが気持ちよすぎます。
どのフレーズをきってもブレがない。

 

「Instant Love」
2nd「レッドパープル」収録三曲目。ストレートなパワーポップナンバーかと思いきや、スパークス的な、ハーモニーを入れ捻りを聴かせる。

 

「Electric Night」
3nd「ココロノイズ」より。ディスコ風の楽曲で新たな一面を見せた。
同時期に出たイエローモンキーの「MY WINDING ROAD」そしてジェフリン的な要素も。

「Don’t Dream It’s Over」
“臆する事はもう止めにしよう。今の僕たちには続きがある・・・”
4:57からのテンションの変化、カタストロフへと向かう楽曲の凄み。
バンドサウンドの真骨頂がここにある。


「Feeling Within」

“答えを出せない僕だって君ぐらい守ってやるさいつまでも” 現時点でのVenus and Marsラスト楽曲。
イノセントな歌詞だが、男心を直球で表す名曲。

~ V&M 筆者私観 ~

90年代の末に偶然、津田沼のディスクユニオンで出くわして数十年。
そこから数多くのロック音楽を聴いてきたが、Venus and Marsの楽曲は未だ色あせない。
普遍のメロディと歌詞がある。

当時はグランジ全盛時代。
煌びやかなハーモニーや、ポップなサウンドは旧時代の産物とされていた。
その中でジェリーフィッシュと、Venus and Marsだけが唯一の反抗を見せていた。

付和雷同の得意な日本人の中で、90年代のグランジブームの中、
ハーモニー・メロディ・ストレートな歌詞の三本柱で勝負していた気骨あるバンドがVenus and Mars。
その勇気は今も、聴くものの心を捉えて離さない。

Venus and Marsのソングライティングは、内田稔氏の才能による部分が大きい。
また、内田稔氏の曲を、内田稔氏の声で聴ける日が、近い事を、祈りつつ――

2014.9.17 varuba

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